NEDO「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択されました!

日本社会に貢献する産業技術開発を支援する日本最大の技術開発マネジメント機関「NEDO」。テックス理研の技術は、「平成28年度 中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択されました。その事業の内容と取り組みについて紹介します。

日本最大の技術開発マネジメント機関「NEDO」とは

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「エネルギー・地球環境問題の解決」や「産業技術力の強化」の実現に向けた技術開発の推進を通じて経済産業行政の一翼を担う、国立研究開発法人です。

 

日本最大の技術開発マネジメント機関として、産学官が有する技術力、研究力を最適に組み合わせ、革新的な技術開発、実証を推進してイノベーションを社会実装することで、社会課題の解決や市場創出をめざしています。

 

同機構は、将来の産業において核となる「技術シーズの発掘」、産業競争力の基盤となる「中長期的プロジェクトの実施」および「実用化開発における各段階の技術開発」を掲げており、そのために、あらゆる産業技術分野における産学官の英知を結集し、新技術の市場化を図っています。

「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択

テックス理研の技術開発は、NEDOの「平成28年度 中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」に採択されました。
「中堅・中小企業への橋渡し研究開発促進事業」とは、中小企業等が橋渡し研究機関から技術シーズの移転をうけてビジネスにつなげることや、保有する技術を橋渡し研究機関の能力を活用して迅速かつ着実に実用化することを通じて、自社の技術力向上や生産方法等の革新等を実現することを支援するものです。

 

「新産業の振興のためのイノベーションの創出に資する新規性・革新性の高い実用化開発で 経済産業省所管の鉱工業技術である」と認められた技術が対象となります。

国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同開発により、課題を解決

現在、鋼管や棒材などの金属材料製造現場においては、出荷検査は熟練作業員による外観目視検査が行われています。目視検査は作業員の熟練度や体調等により判定レベルに差異がある上、管や棒などの円形材料の全周検査は直径の3倍回転させなければならず検査工数もかかる大変な仕事です。作業員の人手不足という課題もあり、定量的な自動検査方法の構築が求められています。

 

また、検査後の輸送中にできた欠陥も検出できるよう、「出荷する側」と「受け取る側」が同じ基準で検査し、「検査結果を記録に残す」仕組みも必要です。
これらが実用化されれば、製品検査の高度化と、省人化による製造コスト力の強化が期待できます。
これらの課題に取り組むために、テックス理研は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)と共同研究開発(「逆信号解析を用いたハイブリッド型高精度外面検査装置の開発」)を開始しました。

本事業で開発する装置は出荷品質と歩留まりを両立できるシステムになると期待されています。